線量限度は“個人”に注目して設定されている値ですが、想定される線源は複数存在します。
線量拘束値は個人に設定されているのではなく、“線源”に着目して設定されている値です。(
放射線防護体系:防護の基本原則を参照)
公衆被ばくは職業被ばくや医療被ばくとは異なり、対象とする人はガラスバッチ等の線量計によって被ばく線量を管理されているわけではないため、個人での線量評価は困難な場面が多いと考えられます。よって、被ばくの原因となる線源を特定し、環境の測定、習慣に関するデータやモデル化により線量を決定することが一般的です。そのため、線源ごとの線量を管理をした方が合理的と考えられることから、線源に着目した「線量拘束値」が定められています。